DNAに対する自己抗体のタイプにはIgGおよびIgMがあり、天然の二本鎖DNA(dsDNA)に反応するもの、一本鎖DNA(ssDNA)に反応するもの、その両方に反応するものがあります。ヒト全身性エリテマトーデス(SLE)では抗dsDNA IgG抗体が高率に検出されます。SLEにおける血中の抗dsDNA抗体価はDNA‐抗DNA複合体価や低補体価とも相関し、疾患の活動性を知る指標となっています。
ヒトと同様な自己免疫疾患を自然発症する実験動物や人工的に炎症を発症させた実験動物を使用して自己免疫疾患の機序解明と新薬の研究が今日進められており、自然発症する代表的なマウスの系統としてはMRL/lprマウスが多くの実験に使用されています。MRL/lprマウスはリンパ節腫瘍とともに腎炎、血管炎、関節炎をかなり高率に発症するのでヒト慢性関節リウマチ(RA)のモデルを含むヒトの自己免疫疾患の発生機序を解明する有効なモデルとなっています。MRL/lprマウスの血清中に検出される自己抗体にはIgG型リウマチ因子(RF)、IgM型リウマチ因子(RF)、抗ssDNA抗体、抗dsDNA抗体、抗Sm抗体などがあります。
本キットは疾患マウス血中のIgGタイプのssDNA自己抗体価を標準抗体価検量線を用いユニット換算させることにより測定間での数値的な比較を可能にしたものです。
※ロットにより若干、値が異なります。 MRL-lprマウス(n=7)を経時的に血清中の各自己抗体を測定した。 マウスの血清・血漿 ※抗凝固剤にヘパリンは使用できません。 ※検体は付属の緩衝液を用いて測定範囲に入るように希釈してください。 マウスIgMとの交差性は検出感度以下 15.6~1000 mU/mL(検量線範囲) 平均C.V.値は4.6 %(n=30) 平均C.V.値は4.9 %(n=30、3日間) 免疫・アレルギー研究分野 15.6~1000 mU/mL 100 μL 15.6~1000 mU/mL 100 μL ■製品に関するお問い合わせはwksb-info@fujifilm.comまでキットの特徴
● 短時間(全反応時間:2時間20分)で測定可能。
● 微量な試料で測定可能。
● 環境に優しい防腐剤を使用。
● 全ての試薬が溶液タイプで即座に使用可能。
● 高い再現性。
キットの構成
構 成 品
状 態
容 量
(A) 抗原固相化 96 ウェルプレート
洗浄後使用
96 wells(8×12)/1 枚
(B) 標準抗マウスssDNA抗体溶液(10 000 mU/mL)※
希釈後使用
100 μL/1 本
(C) 緩衝液
そのまま使用
60 mL/1 本
(D) 標識抗体(ペルオキシダーゼ結合抗マウスIgG抗体)
希釈後使用
20 μL/1 本
(E) 発色液(TMB)
そのまま使用
12 mL/1 本
(F) 反応停止液(1 M H2SO4)※取扱注意
そのまま使用
12 mL/1 本
(G) 濃縮洗浄液(10×)
希釈後使用
100 mL/1 本
プレートシール
3 枚
取扱説明書
1 部
マウス検体測定結果
測定値は平均値±標準偏差で表示した。
加齢に伴って自己抗体の産生は増加した。治療実験ではMRL/lprマウス20週齢に比較してIgG-RF抗体、IgM-RF抗体、抗ssDNA抗体価は有意に抑制された。(*p<0.05) 交差性
精度試験(アッセイ内変動)
再現性試験(アッセイ間変動)
非臨床研究用測定試薬
抗核酸抗体
コードNo.
品名
検量線範囲
検体量
(希釈検体)希望納入価格
(消費税別)
AKRDD-061
637-02691レビス 抗dsDNA-マウス ELISA Kit
ヘパリン血漿はご使用できません
15.6~1,000 mU/mL
100 μL
56,000円
AKRSD-051
630-02701レビス 抗ssDNA-マウス ELISA Kit
ヘパリン血漿はご使用できません
15.6~1,000 mU/mL
100 μL
60,000円
リウマチ因子
コードNo.
品名
検量線範囲
検体量(希釈検体)
希望納入価格
(消費税別)
AKRRG-101
633-02671レビス リウマチ因子IgG型-マウス ELISA Kit
60,000円
AKRRG-111
630-02681レビス リウマチ因子IgM型-マウス ELISA Kit
60,000円