GLP-1SGLP-1(Glucagon-like peptide-1)はグルカゴン前駆体の一部に包括されています。グルカゴン前駆体は膵臓と下部小腸、および視床下部で発現していますが、この前駆体の構造の中には糖代謝に関連する様々な生理活性物質(グルカゴン、グリセンチン、オキシントモジュリン、GLP-1、 GLP-2)アミノ酸配列が含まれています。発現部位にあるプロセシング酵素の特異性によって、膵臓では主としてグルカゴンが、下部小腸ではグリセンチン、オキシントモジュリンが生成することになります。GLP-1とGLP-2はグルカゴン前駆体の後半の構造中に含まれます。GLP-1は37個のアミノ酸から成り、活性型としてはGLP-1(7-36)amideおよびGLP-1(7-37)があります。両者ともに下部小腸、膵臓、視床下部に存在しますが、GLP-1(7-36)amideは視床下部ではイムノリアクティブGLP-1(IR-GLP-1)の55-94 %、小腸では27-73 %を占めますが、膵臓ではごく僅かしか存在しないと言われています。GLP-1の構造は多くの哺乳類(ヒト、ラット、マウス、ウシ、ブタ、イヌなど)で共通です。
GLP-1:       hdeferhaegtftsdvssylegqaakefiawlvkgrg   
GLP 1(7-37):        haegtftsdvssylegqaakefiawlvkgrg
GLP 1(7-36) amide:       haegtftsdvssylegqaakefiawlvkgr-NH2
 GLP-1は上部小腸から分泌されるGIPと共にインクレチンと呼ばれ、グルコース依存的にインスリンの分泌を促進します。また胃の運動と胃酸の分泌を抑制し、グルカゴン分泌を抑制し、ソマトスタチンの分泌を促し、食欲を減退させ、腸管上皮の成長を促進し、末梢組織ではインスリン非依存的にグルコースの消費を進め、細胞の増殖を促進します。下垂体ホルモンの分泌にも関与すると報告されています。
 GLP-1(7-36)amideは生体内では迅速に代謝され、DPP-IV (dipeptidyl peptidase IV )によってN-末端の2個のアミノ酸を失いGLP-1(9-36)amideとなり、GLP-1(7-37)はGLP-1(9-37)となり活性を失います。In vitroでイヌの血漿中での半減期はGLP-1(7-36)amideは61 ± 9分、GLP-1(7-37)は132 ± 16分という報告があります。従ってGLP-1の測定にはサンプリングに当たってDPP-IVのインヒビターを使用する必要があります。
 インクレチンのもう一方、GIPは最も強力にGLP-1の分泌を促進します。回腸からのGLP-1分泌は食物による直接的な腸への刺激ではなく、コリン性およびペプチド性の刺激によるものとされています。

キットの特徴

● 短時間(全反応時間:5時間)で測定可能。
● 微量な検体(標準操作法は 10 μL)で測定可能。
● 環境に優しい防腐剤を使用。
● 全ての試薬が溶液タイプで即座に使用可能。
● 高い測定精度と再現性。

 

キットの構成

 

構 成 品 状 態 容 量
(A) 抗体固相化 96 ウエルプレート 洗浄後使用 96 wells(8×12)/1 枚
(B) 標準GLP-1溶液(500 pg/mL) 希釈後使用 200 μL/1 本
(C) 緩衝液 そのまま使用 60 mL/1 本
(D) ビオチン結合抗GLP-1抗体 希釈後使用 100 μL/1 本
(E) ペルオキシダーゼ・アビジン結合物 希釈後使用 100 μL/1 本
(F) 発色液(TMB) そのまま使用 12 mL/1 本
(H) 反応停止液(1M H2SO4)※取扱注意 そのまま使用 12 mL/1 本
( I ) 濃縮洗浄液(10×) 希釈後使用 100 mL/1 本
プレートシール   4 枚
取扱説明書   1 部

 

 

交差性

※交差率は1,000 pg/mL濃度時のデータ

動物種 対象物質 反応性及び反応率(%)
Mouse/Rat GLP-1(7-36)amide 100
GLP-1(7-37) < 0.1
GLP-1(1-37)
GLP-1(9-36)amide
GLP-2
Glucagon(1-29)
Insulin
Secretin
GIP
VIP
GRF
Bovine Glucagon(1-29)
VIP
Porcine Glucagon(1-29)
VIP

―:交差性なし

マウス及びラットの血清または血漿

10 μL/well(標準操作法)

※測定には酵素(DPP-IV等)によるGLP-1(7-36)amideの分解阻止対策を採血時に実施した検体を使用してください。

1.56~50.0 pg/mL 【0.47~15.16 pmol/L(分子量3298として)】(検量線範囲)

7.8~250 pg/mL(検体量10μの時)

3.9~125 pg/mL(検体量20μの時)

精度試験(アッセイ内変動)

検体 A B
1 23.7 6.44
2 23.2 5.97
3 23.4 6.39
4 24.0 5.87
5 24.1 6.44
mean 23.7 6.22
SD 0.35 0.28
CV(%) 1.5 4.5

単位:pg/mL

再現性試験(アッセイ間変動)

測定日/検体 E F
0日目 25.1 6.31
1日目 25.1 6.16
2日目 25.0 6.24
3日目 25.0 6.37
mean 25.0 6.27
SD 0.03 0.09
CV(%) 0.13 1.4

単位:pg/mL, n=4

添加回収試験

検体C                                                                   単位:pg/mL, n=2

添加量 実測値 回収量 回収率(%)
0.00 3.93
3.26 7.28 3.35 103
6.51 10.3 6.37 97.8
8.14 12.1 8.17 100

 

検体D

添加量 実測値 回収量 回収率(%)
0.00 11.8
7.16 19.1 7.30 102
14.3 25.5 13.7 95.8
21.5 32.4 20.6 95.8

 

希釈直線性試験

2血清検体を連続的に希釈用緩衝液で3段階希釈し測定した結果、

直線回帰のR2は0.997から0.9999でした。

 

非臨床研究用測定試薬

糖尿病・肥満研究分野

GLP-1

シバヤギコード
和光コード
品名 検量線範囲 検体量
(希釈検体)
希望納入価格
(消費税別)
AKMGP-011
633-15121
レビス GLP-1(Active) 1.56~50 pg/mL 10 μL~ 70,000円

 

■製品に関するお問い合わせはsyc-info@shibayagi.co.jpまで